2015年06月14日
物置小屋から出てきた物は(5)
中学生からのお友達? またまた.. なんだこれ~ です、今は見る事も..聞く事も.. 無くなった此方達..
そう、《真空管》ですね.. 昭和の“ラジオやオーディオアンプ”の中では彼らが活躍していましたよね(^^♪
しかし.. 何故爺のところの物置小屋にあったのか? は、やや訳あり.. 以下.. 少々お時間を・・

お皿に盛りつけて.. 《真空管の特盛り》 いかがですか~! とか?
ざっと数えたら.. 優に100本以上はありました.. ちょっと紹介しますね!(^^)!
うんちくは後.. 爺が最も愛した真空管と云えば こ奴.. 名は《6BX7》 と.. オーディオ三昧のMain AMP用に!(^^)!
Two in One.. 双三極管です.. この球は本来カラーテレビの垂直出力管であり、オーディオ用ではないですが
オーディオAmp は “三極管”に限る!と.. スタイルと特性に惚れ、文句なしに採用.. 以来 長年のお付き合いに!
もちろん三極管の銘球.. 《2A3》や《300B》も所有していたが、何処かに隠れて探し出せず.. 何方かに進呈か?
この先は.. かなりマニアック? ラジオや アンプや無線機など.. 自作経験のある :兵の夢の後かもしれません!
ご興味ありの向は.. 少しだけお付き合い下さいませ(^^) 白黒TVまでは作った事あり.. ですが、カラーTVは?
形は 初期の:ナス管に始まって :ST管 :GT管 :MT(ミニュチュア)管:サブミニュチュア管などと進化しました
:なぜ真空なの? は.. 筒の中を電子が飛び回れる様にする為、また、電子を出したり受け取る電極も設けます
ここの画像の大半は:MT(ミニュチュア)管、ST管.GT管が少々? 形と共に電極ソケットが大きく異なります
:電子は.. 熱せられたカソード(陰極)から飛びだし、電圧をかけた アノード/プレート(陽極)に向かって飛びます
原点は《カソードとアノード》二極だが《増幅機能》を得る為、コントロールグリッド(制御格子)を加えた三極が基本
:スクリーングリッドやサプレッサー グリッドなどを加え.. 4極/5極/7極と特性改善や目的に合わせて取り揃え..
:よってトップバッターは二極だが《二極管》は増幅機能は無く 交流を検波(電気の交通整理..一方通行化)して
直流を取出す、《整流》.. が随一の機能です(^^)
:ラジオやTV/アンプなど真空管機器の電源部は.. この二極管の指定席でした、(大半は双二極管を使います)
初期からずいぶんお世話になったのに..残念ながら、手元には一本も残っていませんでした^_^;
実際は 高電圧に耐える半導体(ダイオード)の出現で、世代交代.. 二極管は影が薄くなってしまいました(^^)
よって2番手はコントロールグリッド(制御格子)を加えた三極管 の登場.. 以降は《増幅機能》があります!
画像は:MT(ミニチュア)管と呼ばれる、小さな真空管..ですが、三極ユニット1つ
だけで1管..と云う構造は少なく、大抵は2ユニット同居封入で1管とした
《双三極管》 (Twin Triode)スタイルが一般的です、
双三極にする大きな目的は当時台頭した.. 論理回路のフリップフロップを構成する為!
これはメジャーな12AX7系双三極管ですが、電極が2組並んで入っているのが
見えますか?
こっちらはやや大きめの《双三極管》 12BH7です
真空管式のカラーテレビで、定番の球.. でしたが、プレート(陽極)容量が大きく
パワーが望めるので..
爺はこれをオーディオアンプでパワー管の前段.. ドライブに使っていました
オーディオアンプには三極管にに限る! と決め込んで(^^ゞ
三極管と云えば.. こ奴..6BX7 はカラーテレビの垂直出力管です、大きめなのは
ハイパワーだから.. 爺..拘りのオーディオアンプはもちろん 《三極管》!
内側2本も三極管12BH7 終段の6BX7のドライバーに使って三極管三昧(^^ゞ
一本でプッシュプルAmpが組めるのでめっぽう重宝しました、長年のお気に入り、
究極の三極管でした!(^^ゞ この組み合わせのAmp.. 何台作った事か..(^^ゞ
2本で..パラレルプッシュプルも.. 後に1ユニットだけで6GA4と云う銘管が出現!
OTL(アウトプットトランスレス)と云う出力トランスを排除したSEPPやSRPP回路
に使える球としてとても人気がありました!
真空管アンプは最終段で“出力トランス”を使うのですがなかなか良い特性が得られず..
頭痛の種なのですが、これを吹き飛ばす回路がOTL(アウトプットトランスレス)回路
理論的には.. 画期的だったのですが、余り普及しなかったようです..
画像は代表的なビーム管 6L6GT です、長らくメインアンプを務めてくれました(^^♪
軍用メタル管だが、ひと頃.. 水冷で使った事がたたって? 錆び錆び.. 申し訳ない・・
純然たる四極管は少なく?.. 大半は別名 《ビーム管》 と呼ばれ、送信管以外は..
オーディオアンプの終段に使われる事が多く.. ラジオセットでは 6V6
が有名! オーディオアンプ用では、ヨーロッパタイプのKT66 や KT88 が銘球!
現在も、高級Amp に使われている様ですよ..えらい高額だけど(@^^)/~~~
左端は典型的な 双ビーム管 2B94 で、超短波(VHS)帯で使える高出力管です、
官庁用の無線設備などに使われていた物..実は若かりし頃の爺の会社JRC製です(^^ゞ
爺は430Mhz用の送信機の終段出力管に起用したり.. 当時この帯域はまだ真空管全盛..
右側の2本6JS6は真空管式のカラーTVの水平出力管ですが..
爺はハム用送信機の終段管に抜擢したり! こ奴め..めっぽう憂いファイナルだった事..
結局は高価な終段管が買えないから..(^^ゞ
:左は双ビーム管(双四極管) 6360 150Mhz帯など超短波(VHS)帯まで使える定番球
当時、小型の送信機は前段まではトランジスタ化されたものの 最終段はまだ真空管に
頼らざるを得ない時代.. :超短波以上の周波数帯で使える半導体はまだなかった..
依って内航船舶の船舶電話等..小型無線機にはほとんどこの球が使われていました!
:右は 6BM8 三極/五極の複合管
オーディオ専用の五極出力管と、そのドライブ用の三極部を封入一本になっています、
当時のラジオセットや小型アンプの定番管でした、なんたってこれ一本で構成出来るから!
これは【三極管】&【五極管】(ST管)UY-76/UZ-45
オーディオ出力管です、昭和..古めのラジオ(定番の5球スーパー)の音声アンプの
常用球でしたね(^^ゞ 表からは見えないけれど.. ケースの中で頑張ってた!
大きめの5球スーパーラジオやHiFi ステレオセットには上位の UZ-42 が使われていた..
一方で、三極管の UY-76 も小出力ながら健闘していましたね!
オーディオ出力管でメジャーなのは6GB8 や 6CA7 ですが、手元になく..
画像左は最もポピュラーな 6AU6 / 6BA6 / 6CB6.. 他に多くの仲間あり
主に高周波増幅が役目.. 使用条件に合わせて実に多彩な種類があり!
画像右は TVの中間周波増幅用.. アルミメッシュが美しい6BX6です
同じ高周波増幅用でも、構造やスペックに依って型名が異なる
真空管じゃなく、ネオンガスを封入したガス入り管で、機能は..定電圧放電管です!
元々ネオン放電には定電圧領域が有って、その特性を利用して電圧を安定化したい
回路に使います.. 画像はVR-105MTとVR-150MT 定電圧は105V/150V用ですね..
残念ながら.. 爺は実際に使う機会がありませんでしたが..^_^;
左の二本.. 現在のLCD表示器の様に直接数値を表示する :前の前の前..位のものかな?
【デカトロン】と云って上の面に並んだリング冠の点灯点の位置で数値を読みます..
桁数の数だけ並べるのですが、読み取り難い事!
右端の1本は、珍しい..水晶発振子を封じ込めた物..
送信機等の原発周波数を安定に発振させる重要部品です.. 形を変え現在も使われている
水晶発振子はパソコンやスマホでも必須部品.. 必ず入っています!(^^)!
特盛り?のMT管と元箱です、メーカーも多彩ですね..
箱は無いけど外国製の真空管も沢山混じっています
入手先が、某国営放送局の技術研究所のお下がり品
なので..高信頼品が多かったせいかな?
上の方に登場している各位.. お皿に盛って別角度から
長くなりついでに、ダメ押し.. おまけ画像で m(__)m
と、こやつ達.. ガラクタと云うにはいかにも悲しく、心許ないけど(^^;; 思えば..これも兵どもの夢の後?
鉱石ラジオで目覚めたラジオ少年が..プロの無線従事者を経て.. オーディオセット狂.. 音気違い、ラジコンに飛行機にハム三昧に至る・・
書き終えて見れば.. 何の事は無い.. 道楽..流転歴そのものだ?
爺にしては他の道楽に較べて、長く続いた趣味だった〜 が、これも生きる糧.. いと楽しきかな・・o(^_-)O もう.何も言うまい.. (^ ^)
今回もまた.. めっぽうマニアックな道楽話に、長らくお付き合い下さった事.. 厚く御礼申し上げますm(__)m
しかし、現在の真空管アンプブーム..凄いんですね(^^ゞ ほのかに灯る真空管の音!素朴と云うか繊細と云うか.. 良く分りますよ(^^♪
Posted by アンセル at 12:00│Comments(0)
│忘れ得ぬ逸品たち